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食中毒

2006年07月04日

ジメジメしたうっとうしい天気が続いています。梅雨のこの時期は一年のうちでもっとも食中毒に注意しなければならない時期です。高温、多湿と食中毒の原因となる細菌が増えやすい環境がそろっているからです。

食中毒には細菌そのものが悪さをする感染型と、細菌が作る毒素が症状を引き起こす毒素型があります。

日本国内で夏に多い感染型の原因菌としてはサルモネラ菌、腸炎ビブリオ、カンピロバクター、病原性大腸菌などがあります。10年くらい前に病原性大腸菌O-157感染症で大騒ぎになったのは記憶に新しいところです。以下にそれぞれの細菌の特徴を記します。

サルモネラ: もっとも代表的な食中毒の原因菌です。生玉子、半生の鶏肉、ペット(イヌ、ネコ、ミドリガメ)などが主な原因とされます。

腸炎ビブリオ: 菌が海水中に存在し、菌の付着した生の海産物を食べた後に起こります。

カンピロバクター: 半生の肉類の食後に食中毒を起こしやすい。特にトリ刺し、レバ刺しなどに注意が必要です。

病原性大腸菌: さまざまなタイプがあります。主に保菌者や、動物の糞便で汚染された食品が原因となります。0-157などは腸管出血性病原性大腸菌と呼ばれ、下痢に引き続き血便、急性腎不全などを引き起こし重症化することがあります。

これらの感染型の食中毒はいずれも加熱できる食品であればしっかり火を通すことで細菌は死滅し、感染を防ぐことが出来ます。

毒素型としては黄色ブドウ球菌、セレウス菌、ウェルシュ菌、ボツリヌス菌などがあります。

黄色ブドウ球菌はもともとヒトの皮膚表面に存在する菌ですが、調理する人の手に化膿した傷がある場合、そこで大量に増殖した菌の毒素が食品に付着して食中毒症状を引き起こします。ブドウ球菌の毒素は熱に強く加熱しても食中毒を防ぐことが出来ません。菌が付着しないように調理する人が清潔に手洗いするしか防ぐ方法がありません。

セレウス菌、ウェルシュ菌という菌の名はあまり耳にされたことがないと思います。このふたつの菌は熱に強い休眠状態で加熱に耐え、酸素の無い状態でも毒素を産生する厄介な菌です。いずれも食品を加熱したあと室温に放置すると食品内で増殖し食中毒を引き起こします。セレウス菌は嘔吐、ウェルシュ菌は下痢を主症状としますがいずれも自然に治癒します。

毒素型の中で、発生頻度は低いものの最も注意が必要なのはボツリヌス菌です。

過去に九州名産のカラシレンコン、東北のイズシ、レトルト食品のハヤシライスなどでボツリヌス菌による食中毒が発生しました。酸素の無い状態で増殖する菌で、主に加熱不十分な缶詰を食べたりして食中毒を起こします。毒素が体内に大量に入ると神経毒として作用し、物が二重に見えたり、重症の場合には呼吸障害が出たりして命にかかわります。ボツリヌス菌毒の毒力は青酸カリの10万倍というとんでもない代物です。先にも述べたように患者発生数は少ないのですが、致命率は19パーセントときわめて高く注意が必要です。

余談ですが、美容外科ではボツリヌス菌毒素の働きを逆手にとって、シワが気になる部位に注射して筋肉を緩めてシワを減らすというような使い方が取り入れられています。

食中毒は予防が肝心です。まずは調理前にはよく手を洗う。食品表面の細菌を落とすために洗える食品はよく洗う。まな板もよく洗い、時々漂白剤などで除菌する。加熱した食品でも安心せず、ゆっくりと冷ますと適温になったところで細菌が急速に増殖する可能性があるため、冷蔵庫などで急速に冷却、保存するようにする。これらのことを守っていればそうそう食中毒は起こるものではありません。

しかし不幸にしてもし食中毒が発生してしまった場合、症状がひどいようであればもちろん医療機関を受診することとなりますが、軽症で水分を摂取することが可能であれば、スポーツドリンクなど塩類をふくむ水分を摂取して脱水にならないようにすることが一番肝心です。

また患者の便や、便の付着した便器、衣類は感染源となるため、触れないようにする、触ったときはよく手を洗う、洗濯は他の衣類とは別にして煮沸消毒したり、漂白剤などで除菌する、などの配慮が必要です。

食中毒を防ぐには、菌を付けない、増やさないが大原則です。気はつけても菌はつけないようにしましょう。


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