はしもと診療所
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医療情報トピックス


百日咳

2007年08月28日

最近、テレビや新聞で百日咳が時々取り上げられています。記憶に新しいところでは四国の大学生の間での集団感染が問題となりました。

百日咳といえばもっぱら子供の病気と考えがちですが、先述のように成人での発症も決して無いというわけではありません。

百日咳は百日咳菌に感染することによって発病します。潜伏期間は通常7日から10日で、ワクチン接種者、成人、年長児は軽症で経過することが多いとされていますが、年少児では重症化することがあります。

発病後1、2週間は鼻汁、鼻閉、微熱、軽度の咳など、いわゆる感冒症状が続き、その後、連続性の激しい咳き込みと、咳に引き続いておこる急速な吸気による特徴的な笛のような声を発するようになります。激しい咳は菌自体ではなく、百日咳菌の毒素が関与しているとされています。この状態が2、3週間続いた後、回復期に向かいます。

成人でははっきりした症状が出ず診断が困難なことがあり、悪いことに、発病直後の感冒症状しか出現していない時期に最も多くの菌を排出し、人への感染性が高くなります。特徴的な咳症状が強くなり、百日咳を疑い始める頃には排出する菌は減少します。つまり、ただの風邪かな?と考えている間に感染の拡大が起こってしまうというわけです。

そのため、ワクチン接種を受けておらず百日咳に対して免疫を持たない人達の集団内で一旦発生すると、知らないうちに感染が拡大してしまいます。

診断は発病第1週の感冒症状期であれば培養による検出率は高いのですが、それ以降になると菌量が減り、培養検査での検出率は極端に低くなります。他に、発病早期と発病してしばらく経ってからの時期に2回採血を行い、血液検査で抗体価の上昇を確認するという方法もあります。つまり、罹ってすぐには免疫が無く、しばらくすると免疫ができるということを血液検査で確認するものですが、事後確認ということになります。

治療として有効な抗生剤はありますが、菌量の多い感冒症状期に投与しないと有効性は非常に低くなります。一見咳の強くなる時期に抗生剤を投与すると効果があるのでは?と考えがちですが、先述のように同時期には菌量は少なくなっており、菌が作る毒素が残存し咳の出現に関与しているに過ぎず、抗生剤による改善はほとんど望めません。

なかなか厄介な感染症ですが、しっかりワクチン接種を受けること、自分が罹ってしまったと思ったら医療機関を受診して検査を受けると同時に、人との接触を避けるようにすることなどに注意すれば無用な感染の拡大は避けることが出来ます。本人、並びに保護者の病気に対する認識が非常に大切な感染症のひとつと言えるでしょう。


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