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2007年度のインフルエンザ対策の現状

2007年10月25日

10月も下旬にさしかかり、朝晩肌寒い季節になってきました。冬が迫ってくると、毎年恒例ですがインフルエンザが気になり始めます。新型インフルエンザの発生を危ぶむ声が時々聞かれますが、従来のインフルエンザ対策の現状はどのようになっているのでしょうか?

インフルエンザの予防といえば、うがい、手洗い、マスク等は当然のことですが、まずはワクチン接種が大切です。

一口にインフルエンザウイルスといってもいろいろなタイプがあり、シーズンに入る前にWHOや厚生労働省が各地の流行状況から今年の冬に日本で流行するであろうタイプを予想します。そして、その予想に従って各製薬メーカーが製造したワクチンが国内で流通します。ここ数年間はA型、B型共にウイルス株の変更はありませんでしたが、今年はA型の株が変更されました。

有効かどうかはふたを開けてみないと判りませんが、色々な分析に基づいての変更であり、信頼度は高いと思われます。

これらの予防対策を講じたにもかかわらず不幸にしてインフルエンザウイルスに感染、発症してしまった場合はどうすればよいのでしょうか?

従来、インフルエンザ治療といえばタミフル、というくらいタミフルがよく使われていましたが、異常行動の副作用が出る可能性が示されてからは使用頻度はやや減りました。

そのかわり、タミフルに代わって注目されるようになった薬剤があります。吸入治療薬のリレンザです。当初、副作用はほとんど無いといわれていましたが、後になってタミフルと同じように異常行動の副作用がでる可能性があることが判りました。

どちらの薬剤も良く似た薬効によりインフルエンザウイルスの増殖を抑制するのですが、投与経路の違いにより副作用の発現頻度に差が有ると考えられていました。インフルエンザウイルスは気道上皮細胞に感染、増殖する性質を持っています。経口服用するタミフルは腸管から吸収され、血流に乗って気道上皮に到達し効果を発揮します。途中に血液による運搬を必要とするため、血液中のタミフルが脳神経系に到達し作用した結果、異常行動が出た可能性が高いと考えられました。

一方の吸入治療薬リレンザは吸入することによりダイレクトに気道上皮に到達し効果を発揮します。血中への移行が少ないことから、脳神経系の副作用発現率は非常に低いものと考えられておりましたが、報告数だけをみると決してそうとも言い切れ無いことが判りました。

両製薬メーカーに副作用につき問い合わせをしてみると、どちらの薬剤が副作用発現率が低いとは現時点では言えず、「本当に副作用なのか、ウイルス感染そのものによる作用なのか決着は出ていない。」「副作用の発現はあるとしても非常にまれで数字では出せない。」等の曖昧な返事しか返ってこないのが現状です。

実際のところ、私はこれまでに非常にたくさんのタミフルを処方してきましたし、また同僚の医師仲間もそうしてきました。その中で嘔吐、下痢といった副作用の発現は経験したことがありますが、異常行動発現については経験したことがありませんし、そのようなことが起こったと周囲から耳に入ったこともありません。しかし、今まで大丈夫だったからこれからも大丈夫、という保障はありません。注意喚起しながら、また同意を得た上で必要最小限の使用を心がけていくしかないのが現状です。


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