はしもと診療所
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医療情報トピックス


脂質異常症

2008年07月24日

脂質異常症とは聞き慣れない疾患名です。以前はコレステロール値が高い場合と、中性脂肪値が高い場合をひっくるめて高脂血症と呼んでいました。

しかし、これら以外に善玉コレステロール(HDLコレステロール)値が低い場合も動脈硬化の危険性が高くなることが重要視されるようになり、「高」という言葉でひとくくりにすることが困難となったため、脂質異常症という言葉が登場しました。

つまり脂質異常症とは中性脂肪が高い場合(トリグリセリド 150mg/dl以上)、悪玉コレステロールが高い場合(LDLコレステロール 140mg/dl以上)、善玉コレステロールが低い場合(HDLコレステロール 40mg/dl未満)の総称ということになります。

これらの中でLDLコレステロール値は他にどれだけ心臓病発症のリスクが存在するかによって管理(治療)目標値が細かく設定されています。

最も厳密な管理を要するのは、心筋梗塞、狭心症等の冠動脈疾患の既往(罹ったことがある、又は罹っている)がある方です。この場合、LDLコレステロール値は100mg/dl未満に管理することが望ましいとされています。

これ以外の場合は、リスクの程度によってLDLコレステロール管理目標値は120mg/dl未満、140mg/dl未満、160mg/dl未満の3段階に区分けされています。

リスクとしてあげられているものには①閉塞性動脈硬化症(下肢等の動脈が細くなり、長距離歩行が困難になる疾患)、②糖尿病(境界型も含む)の合併、③加齢(男性45才以上、女性55才以上)、④高血圧症、⑤喫煙、⑥血縁者に狭心症や心筋梗塞等の冠動脈疾患の人がいる(遺伝による危険性)、⑦低HDL-C血症(40mg/dl未満)があります。

上記①②は特に重要で、これらのうち一つでも存在すると高リスク群とされ、LDLコレステロール 120mg/dl未満が管理目標値となります。

それ以外の場合で③から⑦のリスク因子が0個の場合は低リスク群となりLDLコレステロール 160mg/dl未満、1個または2個の場合は中リスク群となりLDLコレステロール 140mg/dl未満、3個以上の場合は高リスク群と考えLDLコレステロール 120mg/dlがそれぞれの管理目標値となります。

治療はもちろん食事・運動療法が最優先です。

食事療法では高LDLコレステロール血症の場合には油もの、玉子、イカ、ウナギ、肉の脂身などコレステロール含有量の多い食品をひかえること、高中性脂肪血症の場合には甘いものなどの炭水化物やアルコールをとり過ぎないように注意することが大切です。

運動療法は週3日以上、汗ばむ程度のウォーキングを1日30分から60分くらい行うのが有効です。運動療法を行ったからといってすぐには体重が減らない場合もありますが、根気よく継続することが大切です。

これらの生活習慣の改善を3ヶ月程度行っても検査値が改善しない場合、初めて薬物療法を行うことになります。

高LDLコレステロール血症治療薬には体内でのコレステロールの合成を阻害する薬、消化管からのコレステロール吸収を抑制する薬等がありますが、状況に応じて使い分けます。

コレステロール合成阻害薬は非常に有効な薬剤ですが、総じて肝障害の副作用が起こる頻度が高く、また希に筋肉に負担がかかることもあるため、定期的な血液検査による監視の下で服用することが大切です。また高中性脂肪血症治療薬等との飲み合わせにも注意が必要な場合もあります。

脂質異常症には自覚症状はほとんどありません。しかしそれによって引き起こされる心臓、脳等の血管障害は生命に関わる重篤な疾患です。幸い今年度から公的に行われる特定健診でも脂質異常症が重要視されるようになり、健診の必須項目のみで脂質異常症の精査が可能になりました。年に一回くらいは健診を受けて健康状態を把握し、脂質異常症による重病を未然に防ぎましょう。   


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